「セネガルでのモノづくり」第二回 納得いくモノをつくる

第二回 納得いくモノをつくる

みなさん、ベナンでドキュメントの印刷をお願いしたことはありますか。

途上国のコピーやさん。例えばワードなどの資料のデータを持ち込こんで、印刷をお願いすると、勝手にフォントが変えられていることがある。アフリカっぽい、あのカクカクした二重になっているフォントに。こっちのほうがいいと思って、と、勝手に変えてくれるのだが、大変迷惑である。

さて、この国では、注文どおりのものを仕上げてもらうのが、難しい。ひとつめの理由に、職人がおおよそで作るから、というのがある。例えば大工さんの中にはメジャーを持っていない人もいて、長さを測るのに、手のひら5個分ね、などという測り方をする人もいる。そういう意識の低い人とは私は取引してしない。西アフリカの人件費が安いという話は、こういう人の人工を指している場合が多い。安かろう、悪かろうは、こういう人との仕事の結果です。

注文と違うものが出来る理由その2は、注文通りに作り始めたけれど何らかの理由で問題が起きてしまい、「やば、でもこれなら良いだろう」と職人が自分で解決策を模索し、判断して、取り返しのつかいものを仕上げてしまう、というものである。良かれとおもってフォントを変えるベナン人のコピー屋と同じ、自分のセンスへの自信が過剰なのである。

昨日、わたしがそのフランス人ブランドオーナーのところで見た悲劇は、椅子だった。規格に対して背もたれが10センチ低いものを仕上げてきたのだった。。しかも背もたれには皮が張ってあり、木工職人と革職人、二人の職人による仕事。ふたりとも気づかなかったのか・・。上質な皮も、作り直すとなると、新たに背もたれ一枚分の皮が必要になるし、これは大きな損失だろう。と、さらに、照明器具についても、「こないだと全然違うものが出来てるじゃない」、と電話先の金属加工イブラヒマに上品に激怒していた。もう4回目の注文なのに、なぜ今回はこういう仕様なのか、と。ジュ スイ デゾレ・・・

私にもそういうエピソードは山ほどある。例えば今発注しているボンバージャケット。5着注文しており、大体できたよというので見に行ったら、ファスナーの長さが足りなかったので、裾から5㎝のところ、ゴムシャーリングの部分は除いて、そこから首までファスナーを付けました、という・・・。そんなのありますか?下5㎝、ファスナーがついていなくて、ファスナーを閉めると、下5㎝がⅤ字に広がるのだ。もう500回ぐらい「問題があったら自分で解決せずに、かならず連絡して」と言っているのだが、なぜこういう自己判断で物事を進めるのだろう・・・。

こういうとき、決してキレてはいけない。なぜならこのボンバージャケットを合格レベルで作れるのは彼しかいないからだ!もう、ひっぱたきたいぐらいキレていても、無理やり笑って、「も~~~っ!」といって、顔の代わりに肩をひっぱたく。ほんとは激キレている。日本から調達したYKKの高級ファスナー、ここでは手に入らない、高級ファスナー、これをまた新たに注文するとなると1か月以上かかる。。しかも、今回無駄に付けたファスナーに、ミシン目はどのくらいついちゃっているんだろう。。。

こういうことが度重なるセネガルでのモノづくり。

けれども、今回、そのブランドオーナーが電話で切れているのを見て、非常に励まされた。みんな同じなんだ・・・涙。私たちには理想があるし、良くない仕上がりに気がつくからこそ、いいものを作るポテンシャルがあるということ!がんばろう!

現在製作中の服も、直してもらわなければならない細かい箇所が山ほどある。ああ、言いにくい!気が重い!こんなやりとりを続けて、信頼関係を築いていくのだ。行ってきます!

Riki de La Sapologie

www.lasapologie.net

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